万引きの予防

●設備等での予防

予防の原則は整理整頓に清潔。被害の大きいお店は「万引きしにくい店」に変身しましょう。断固たる対応をし、「あの店で捕まると危ない」と思わせたり、ウワサになるようにしましょう

• 罪悪感なく万引きしているので、補導した場合は必ず、警察、学校、会社、家の全てに連絡する
• 店の姿勢で警察の対応も変わる。店が寛大なら交番での注意や始末書止まり。店が厳しく、再犯なら、被害届で略式起訴。留置場、簡易裁判所へ、罰金、懲役も。
• 小さい商品はレジカウンターの近く、もしくは視線の届く場所に配置
• 高額品、人気品はパッケージのみの陳列、ショーケース内陳列、レジ近く配置などをする
• 試着室もレジ近くに配置
• 什器の高さを視認性の良い1300mm以下に抑える
• 出入口近くにレジカウウンターを配置し、お客様の出入りを確認できるようにする
• お客さまの入店時、出店時に必ず声掛けをし、心理的な抑止効果を高める。
• 防犯カメラ、ダミーカメラ、防犯ミラーの大量設置。カメラは売場以外にレジ、駐車場にも設置。
• 専用買物カゴの設置。精算前商品は必ず買物カゴに入れるシステムにする
• 防犯タグシステムの導入
• 商品の整理整頓。向きや間隔を揃え、商品が抜けたらすぐ解るようにしておく

• 地域の自治体、警察、学校と連携しての非行防止活動を進める。
• 近くの交番と交流し、街の巡回時に挨拶しあうようにする。

●防犯ＰＯＰ例

• 一般的な掲示
  「防犯カメラ作動中」

  「試着室への商品の持ち込みは２点までとさせていただきます。」
  「ご試着ご希望のお客様は、店員にお声をおかけください。」

  「トイレへの未精算商品の持ち込みはお断り申し上げます。」
  「トイレに未精算商品をお持ち込みになられた場合、店員が声をおかけする場合がございます。」

  「商品を専用カゴ又は専用カート以外にお入れにならないようお願いいたします。」
  「商品を専用カゴ又は専用カート以外にお入れになった場合、お声をおかけする場合がございます。」

  「タグ（ラベル）を付けたまま店外に商品を持ち出されますと警報音が鳴ります。」

• レジカウンターや死角になる場所の張り紙
  「万引きは年令に関係なく、全て警察に通報いたします」
  「万引き及び万引き未遂行為は刑法２３５条、２４３条の窃盗罪で１０年以下の懲役です」

• 場合によって
  「当店内でのバッグの開け閉め、物の出し入れはご遠慮ください」
• さらに、続けて
  「万引き犯人の顔写真は店内に掲示いたします。同業他店にも写真と住所氏名を渡します」を掲示するお店も。（実行は人権問題に抵触の恐れが）

●注意するのは

怪しかったら全員で注意。ガードマンがいれば通報。接近して声掛けし、近くで作業する振りをしながら待機。防犯カメラでもチェックします

• 防犯ミラーでスタッフの様子をうかがっている
• バッグのふたやジッパーが開いている
• 什器の前でしゃがみこむ
• 背中を向けて、隠そうとする
• 落ち着きがない
• 集団で、売場を不自然に動き回る
• 同じ商品に近寄ったり離れたりを何度も繰り返す

●常習らしい怪しげな人がきた時

• 大きめに「いらっしゃいませ」を言い、相手と他のスタッフに注意をうながす。
• 早めにアプローチする
• 全員に合図するサインをあらかじめ決めておく。例「１番お願いします」
• 店内放送する「○○さんお見えです。応対をお願いいたします。」、事前に決めた曲を流す。

●怪しいグループ客が二手に分かれた時

• ２人以上のスタッフで両方に分かれて接客にあたる。
• 例「○○さん、そちらのお客さまお願いします」

●万引を発見した時

慎重に、かつ毅然と対応します。ドキドキしますが、相手ももっとビクビクしています。

• 現行犯が確実な時に限る。間違うと相手によって大きなトラブルも。
• 他のスタッフにも声をかけ、なるべく２人で対応する。
• なるべく責任者が対応する。
• ガードマンがいる場合は、犯人から目を離さないようにしながら、ガードマンにバトンタッチする
• 「失礼ですが、お会計はお済みですか」
• 店外に出てしまった時は「失礼ですが、会計がお済みでない商品がございませんか」で、事務所へ同行を求める。
• なるべく他の客や通行人に察知されないようにして同行を求める。

●事務室での対応

法的な取調べ権限はないので、慎重に、冷静に、不適切な言動がないように注意します。

• トラブルがないよう、事務所でもなるべく２人で対応する
• 反撃してくる場合もあるので、表情にも注意し、近づきすぎないようにする。
• 被害品は相手から自発的に出させる。店スタッフの手を使ったバッグの中身確認は控える。
• 相手の持ち物や体に手を触れないようにする。
• 万引き事実、被害品を確認する。
• 名前、住所、電話番号、学校・勤務先を書かせる。偽名でないことを口頭で確認する。後で警察に再確認してもらう。
• 身分証明書(免許証)のコピーは控える。
• ウソを重ねる犯人、無関心・非常識な親もいるので、警察への通告が望ましい。中には不熱心な警察もあるが。
• 警察、親、学校に連絡する。警察に厳しい処理の意思表示をして相談する
• 穏やかに対応する場合は、万引きが犯罪ということを認識させ、猛省をうながす。高校生以下は反省文を書かせる。返還か買い取りをさせる。未成年はそのまま帰さず、保護者に引き渡す。

　　 　

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