スタッフの育成
部下の能力を活かし、さらに伸ばすのは店長さんの大きな仕事です。上司としての責任でもあります。スタッフの将来も含め、常に気を配りましょう。
状況によって、育成目標を「挨拶や約束の履行など、常識的な行動が出来る」「マニュアルどおりに正確にできる」「自分で工夫し、業務遂行できる」「数値目標の絶対達成」等におくこともあります。 が、最終目標は「人間を作る」です。意識・行動・知識知恵、それぞれ大人として、社会人としての高いレベルに向上し、素敵な人生をおくってもらい、それと共に自身もレベルアップするのが理想です。
人事権のない店長は部下を選べないし、部下はもちろん上司を選べませんから、お互いにうまくやるしかありません。 人間関係に100点満点はありませんから、出来える限り努力工夫し、あとの結果は神のみぞ...ですが、その努力と工夫は間違いなく自分の力になります。
コミュニケーションで信頼関係
これを築けないと全てが停滞・空回り。話さなくても伝わる(以心伝心)なんてことはまずありません。
毎日、部下全員に必ず声をかける。
「仲良くしようね」「元気かい」という「プラスの気持ちを込めたサーブ」を打つ。
「なんだよ」「どうせあの人は」など「マイナスの気持ちがこもったサーブ」は打つのも返すのも×。
いつも笑顔で、皆に挨拶、感謝、ねぎらい、励まし
褒める時は、ちゃんと目を見て、体を向けて、受け入れる感じで
ホウレンソウ(報告・連絡・相談)も上司から
挨拶、雑談、ジョーク、いつでも何でも話し易い雰囲気作り
思いやりをもって接し、顔色や雰囲気で体調や気分を察知、必要ならフォローする
スタッフ同士の連帯感、チームワークを高める
公平に接し、公平に評価するよう最大限に努力する
「話さなければならない上司」でなく、「話をしたい上司」を目指す
部下の話は途中で遮らず、最後まで聞き、考えやアイデアを受け止め、良い点をほめ、良く考えて判断を下す
部下から何か相談された時は、全力で解決にあたる
部下はリーダーを常に見ており、リーダーの範を見て、それを真似する
自分を大切にし、自分を信じ、謙虚・寛大・正直・大胆・熱意で
常に信用して接し、もしも裏切られたら、怒る、場合によってキレる。そして再び、信用して接する。
昔とは違う...
社会の情報量が桁違いに増えたため、人それぞれの持つ情報に大きな隔たりができ、その結果、真の共感が得にくい。
語彙に乏しく、コミュニケーション能力にも欠ける。
社会変化で「がまん」と「他人への配慮」が減った。
厳しく言う人が周囲におらず、注意された経験が無い、又は少ない。
日常的な不安感や閉塞感は増している。
上司は「仕事への真摯な態度」「ねぎらい、声かけ」「オープンマインド」をし続ける。めげずにしっかり。
本気の思いやりはきっと通じる。それで自分の心も成長する。
少しでもうまく出来たら、自分をほめちゃいましょう。重要で難しい仕事なんですから。
育成の原則
一人一人に合わせた指導をする
全員のそれぞれの長所を把握して、その長所を伸ばすようにし、自信をつけさせる
短所の是正は、長所で自信がついてから徐々に行う
新しい仕事、難しい仕事に徐々に挑戦させる
定例的な業務は部下に権限委譲していく
仕事を任せた場合は大枠を伝え、又は相談し、細かい部分は任せる。
報告を義務づける
(接客が必要なお店は)「接客最優先」を徹底させる
「作業は迅速丁寧」を意識させる
自分の時間コストを意識させる
店の代表としての自覚を持たせる
ほめる。ねぎらう。しかる。はげます。
誰でも(潜在的に)他人に認められたいものです。
小さな成功でも
ほめる習慣
をつける。常に「どこを認めよう」「どこをほめよう」と意識して
頑張ったら必ずほめる
うまく出来たら必ずほめる
他との比較でなく、その人なりに頑張れたらほめる(相対評価でなく絶対評価で)
なるべくみんなの前でほめる
仕事の区切りに毎回
「ねぎらう」
。「ご苦労さん」「ありがとう」「頑張ったね」「お疲れ様」
ミスした時には、感情的な「怒る」ではなく、
期待を込めた「叱る」「諭す」「励ます」
スタッフを「やれる人、結果を出せる人」として扱い続ける
「教える」のではなく「能力を引き出す」
「必要にせまられて働く」のでなく、「したいという欲求にかりたてられて働く」ようにリード
全ての面のレベルアップを目指す
マナー、言葉使い、身だしなみ
接客技術
商品知識
意欲 ・人格
未成熟な新人スタッフへの習慣付け
常識に欠ける人が、年代を問わず増えてしまった。挨拶できない、私語を止められないなど困ったさんがいる。入社面接でカットすべきだが、諸事情で使わざるを得ない時は、 厳しさ7割、優しさ3割位で指導を続ける。
基本的なことを、厳しく、粘り強く教える。
挨拶、言葉使い、時間厳守、約束厳守、店内での私語と店内での携帯所持禁止(持ってていいのは管理職だけ)
自ら考える、工夫する習慣
全ての業務に優先順位(プライオリティ)を付ける習慣
報告、連絡、相談する習慣
整理整頓する習慣
新人が入ってきたら(途中入社も)
期待と不安をたくさん抱えて入ってきます。丁寧に説明し、暖かく励まし、 チームの一員として、早く戦力になってもらい、お互いが気持ち良く、 生き生きと仕事できるよう、気を配りましょう。
新人の退社原因の8割は人間関係です。
●入社前に
ユニフォーム、IDカードや名札、名刺、マニュアル、ロッカーなど必要なものを用意しておく。
教育担当者を決めておき、担当者は毎日フォローする。
事前朝礼で、全員に自分の入社時の気持ちやエピソードを話してもらい、受け入れ体制を作る。
プロフィールを全員に回し、全員が名前を覚えておく。
●入社直後に
全員に紹介する。既スタッフも自己紹介する。
店内ツアーをし、店内の細かい部分まで、その名前や用途、使い方、意味などを説明する。
雇用契約、就業規則、保険・年金など再確認する。食い違いがないように丁寧に。
マニュアルにそって研修を進める。
●研修
合間合間に質問をして、確認しながら進める。
実際に体験させながら進める。OJT(現場研修)もまじえて進める。
個人差も考慮し、端折ったり、何度も復習したり、研修スピードを調整する。
項目により、日を改めて、何度も研修する。
会社の方針
心構え。店長の方針
挨拶
身だしなみ、言葉使い
ほうれんそう(報告、連絡、相談)
会社、お店の決まり。
電話の受け答え
接客の仕方。心構え、挨拶、笑顔、姿勢、会話、クロージング、お見送り
作業の進め方。整理整頓、清掃
商品知識
●上司からの励ましやねぎらい、質問などを当分の間、意識的に多くして、勇気づける。
仕事の説明はていねいに、わかりやすくする
やさしいことから教える
極力わかりやすい単語や表現を用い、数字も活用
「話した、伝えた」ではなく、「本質まで良く理解した」へ
説明する。やってみせる。させてみる。質問させる。質問する。出来たらほめる。これの繰り返し
「ダメ」「ヘタ」は言わない
何度も繰り返して教える。若い時ほど
注意点は2回説明する
質問させる。質問する
終わったら報告させる。〇「ありがとう」、×「わかった」
結果を確かめる
能力が備わっている場合、又は潜在能力がある場合、細部にわたる指示命令は極力行わなわず、ヒントと方向性を与える
部下のミスのフォロー
部下の失敗は上司の責任
積極的な挑戦での失敗はしからずに励ます。怠慢でのミスは必ず叱る
大きなミスはしかるより励ます。致命的な場合は就業規則にのっとり、本社と相談する。
ミスをした場合は1対1になって叱る
しかる時は感情的にならず、論理だって説明する
同じミスを何度もしたら、本人のために強くしかり、自覚をうながす
朝礼
少人数でも、2シフト制でやりにくくても実施
日常会話と別な公的感、少し緊張感で気持ちのメリハリ、数値情報
発言により、経験、問題発見、情報共有、責任感、自己認知等によるモチベーションアップ
明るい挨拶をする
伝達事項を伝え、売上目標を確認する
他の情報(本社、他地区、他ブランド、他業種等)を伝える
全員に発言させる。売れ行き、重点商品、新商品、改善案、接客のエピソードや苦情、その他
接客用語を斉唱する(笑顔でさわやかに)
表彰、良い報告、お祝い
身だしなみを確認する
?社長訓話、社訓、体操
マンネリしやすいので工夫が必要
交代スピーチ(体験談、商品情報、視察、展示会、個人入手情報)
ゲスト
ロールプレーイング
臨時ミーティングの実施
シフト外の閉店後
祭事、イベントの前後
食事会で一体感、達成感
アイディア、情報共有、目的意識共有、マンネリ打破
新人の入社時
先輩スタッフも新人返り、受け入れ環境作
意識改革、緊急トレーニングが必要と判断したとき
ミスの連発、多発
自主性不足、意欲不足
不振打開策のディスカッション、危機認識
会議、ミーティング
少しづつでも全員に発言させ、参加意識をもたせる。考える習慣をつける。
会議の内容は事前に決め、伝えておく
開始時間と終了時間を決めて、守る
発言は最後まで聞く
必ず結論を出す
記録を取る
研修に参加させる
本社
外部 公的な資格取得、各種の指導員免許、販売士、ワード&エクセル、POP、ラッピング、ファッション、英語、手話、財務等
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